煌びやかなモスク、堅強な城塞、純白の教会、それを囲むミニチュアのような街並み。テーマパークのような取り合わせが、ラバティ城を独特の美しさに仕上げています。
一帯を見下ろしているのが、この地をラバティ城たらしめる城塞です。9世紀に「獅子」と名付けられてからこの地を見守ってきた要塞は、堅牢な石造りである一方、まだらな色使いが不思議と可愛らしい印象も与えます。
2011年に完成したジョージア正教の聖ギオルギ教会は、こぢんまりとしながらも整った内装です。その簡素な佇まいに気を引き締められるよう。
奥の庭園は整備され、黄金に輝く煌びやかなモスクが存在感を放っています。1752年にオスマン帝国が建造したモスクは、イスタンブールのアヤ・ソフィア聖堂をイメージしたものだといいます。向かいに立つパシャの部屋は、城の統治を行った権力者が過ごした場所で、彫刻で一面埋め尽くされた不思議な空間です。隣には、イスラムの神学校であるマドラサと、周辺の歴史を解説した博物館が立っています。
城外にはミニチュアのような街並みが広がり、どこを切り取ってもフォトジェニック。眺めるにも写真を撮るにも飽きません。